予備試験では、法律の改正情報がよく出題されることがあります。例えば、民法や債権分野、親族法などに関する改正点などです。
これは、法律に不備があったため改正されたためであり、出題されるのは当たり前のこと。また法曹になったら最新の法改正を知っていて当然です。
しかし、独学での挑戦だと、最新の法改正情報について誰にも頼れない状況に陥ることがあります。そこで、確実な方法として、以下の3つが挙げられます。
法改正情報を知る3つの方法
省庁のホームページ 政府機関のサイトには、予備試験に関連する法改正情報が掲載されています。法務省ほか、その法律を管轄する省庁のホームページです。
また法改正の趣旨を知りたいならば、省庁のホームページのほか、衆議院や参議院のホームページ。委員会を含め、議論など法改正の経緯が分かります。
予備試験合格の視点では、ややオーバースペックですが
六法を出版している出版社のホームページには、法改正情報が掲載されることがあります。
また市販の六法に付録として、冊子がついているケースも。
ポケット六法(有斐閣)なんかは「民法改正案冊子」がついていました
ポケット六法だと「ポケ六通信」というメールサービスがあります。登録することで、刊行後の改正情報を無料配信してくれるスグレモの。
ただ有効期間が1年なんですよ。だから毎年買い替えないといけません(笑)商売上手ですね。
大手予備校のLEC予備試験講座が、無料公開講座をよく開催します。
本試験分析会など内容はさまざまですが、最新の法改正情報を扱うケースもあります。
特にLECの公開講座はおすすめで、受験に関する講座から実務家の無料講演会までと幅広いので、何かと情報不足になりがちな独学受験生の方におすすめ。
モチベーションアップにも
また全資格で20万人以上が受講した(2024年4月現在)人気の通信講座・スタディング予備試験講座 が、法改正動画を無料配信することも。
【スタディング】「司法試験 予備試験 10分でわかる民法(相続法)改正」
【スタディング】「司法試験 予備試験 10分でわかる民法(債権法)改正」
講師のブログやツイッター、動画配信もある
以上の方法はすべて無料ですが、手間や時間がかかります。おすすめなのは、講師のツイッターやブログをフォローすることです。
リアルタイムで最新情報が手に入るため、重要な判例や法改正情報などを早めにキャッチすることができます。ただし、ツイッターは文字数制限があるため、ブログ記事の方が詳細な情報が得られます。
このほか有力講師がYouTubeで動画配信することがありますが、たいていは講師のブログ記事からリンクがあるので、やはり講師のブログをチェックするのがタイパ的におすすめです。
【辰巳・西口先生の動画】「特別講義(物権法改正)」
【注意】公布と施行は違う
法改正に関して注意すべき点として、公布と施行は違うということ。
比較 | 内容 |
---|---|
公布 | 成立した法律を公表して一般国民が知ることのできる状態に置くこと。官報に掲載して公布することが慣例となっている。 |
施行 | 実際に法律の効力を発生させること。 |
予備試験では、試験の近い時期に法令の改正があった場合でも、「原則として,試験日に施行されている法令に基づいて出題(法務省サイトより)」となっています。公布でなく施行です。
Q24 出題に係る法令には,基準はありますか?
A 原則として,司法試験が実施される日に施行されている法令に基づいて出題することとされています。Q25 試験の近い時期に法令の改正があった場合,出題は,どの時点の法令に基づいてなされるのですか?
(法務省、司法試験に関するQ&A)
A 法令の改正があった場合も,原則として,試験日に施行されている法令に基づいて出題されます。